ウクレレ ハワイ
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「ノミがはねる楽器」

ポリネシアの諸民族は、狩猟の弓をそのまま口蓋に共鳴させて鳴らす「楽弓」以外の弦楽器を持っていませんでした。彼らがその音色をたとえて「蚤が跳ねる」と名付けた四弦の小型のギター型の弦楽器は、遠く離れたポルトガルから移民した労働者が伝えたものといわれます。日本でもよく知られるハワイアン音楽は、米国メインランドの白人作曲家による近代歌謡曲と移民がもたらした洋楽器を用いた新民謡、それ以前の民族楽器による古謡があります。古謡では竹や瓢箪素材の素朴な楽器が活躍し、近代歌謡では弦を金属棒で触れてスライド音を強調するスチールギターが活躍し、新民謡ではウクレレが活躍します。

右より:Batione-Ukulele/Banjo-Ukulele/Tenor-Ukulele/Soprano-Ukulele/6strings-Ukulele(Kamaka)ウクレレの仲間。この他にBass-Ukuleleや8strings-Ukuleleもある。

Coconut-Ukulele(Bolabola)タヒティのボラボラ島の民芸ウクレレ。少ないフレットと椰子胴が素朴。

ハワイアン・ブームの昭和30年代に父の文学座の舞台のために母が贈った珍しく装飾のある楽器。